私も、一時染め物をしていたことがある。
私の先生は、村上道太郎。
生涯弟子は持たなかった方だから、もちろん私も弟子などではない。
染色技術的なことより、人間の生き方を教わった。
先生の染め物は「万葉草木染め」あるいは「万葉染め」という。
「子どもを育てる万葉染めの会」というのを作り事務局の仕事をさせてもらった。
教育関係者に万葉染めを広めるお手伝いをした。
私自身も、養護学校の授業として染め織りを実践した。
楽しい会だったが、先生が亡くなられ奥様も2年後に亡くなられた。
先生の遺稿となった「もう一つの色」を出版し、会は解散した。
それ以後、私も染め物から離れてしまった。
それでも、私の自然や人間を見る目の中に先生はいる。
苦笑いをしている先生が、草葉の陰に時折見える。
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