今使っている腕時計は、父の形見。
一寸大げさか?
私と父は、身につけるものの好みが似ていた。
父の方が少々派手好みだったが。
以前にも書いたが、父は洋服作りの職人だった。
「自分の着る服は、看板のようなものだ」とかいっていた。
最後に自分用に作ったのは、シルク地の背広だった。
兄たちはいらないというので、私がもらった。
手足が短いことも似ているので、サイズは問題ない。
ただ、なかなか着る機会がない。
腕時計は、クオーツの安物だ。
だが、文字盤が貝殻でできている。
これも私がもらって良いことになった。
当時、私が使っていた時計とよく似ていた。
もっとも、私のは単なる安物だったが。
それが壊れて、父のを使うようになった。
どちらも、茶色の皮ベルト付き。
この辺が好みの似たところだ。
ところが、このベルトの留め輪が外れた。
接着剤で止まっていたのが剥がれたのだ。
幅5ミリほどのベルト止めだ。
今日、修理した。
接着剤では心許ないので、針と糸で縫った。
なんだか、父の供養でもした気分だった。
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