2017年8月24日木曜日

風除室Ⅲ

大工殺すに刃物はいらぬ
         雨の三日も降ればよい
職人が「宵越しの銭は持ネェ」といって粋がっていられた時代の戯れ歌だ。

風除室の組み立てに入ってから、雨が多い。
午前中、なんやかやとグズグズしていると午後から雨もグズグズと降り出すことが続いている。

それでも体を動かさないことには、作業は進まない。
ところが、プラ板の加工は初めてだ。

それでいて、畳と同じ大きさの板を12枚も買った。
その他に、ペンキ・戸車・レール・etc。

それ以外の材料も合わせると10万円くらいになる。
 貧乏人にはプレッシャーだ。

それでも何とかなるんではないかと体を動かすことにした。
まず、プラ板をポーチの柱にビスで留める。

プラ板は3㎜厚の透明な物。
透明では写真に撮れないので、保護紙が付いている内に撮って見た。

その前に、柱の間の長さに合わせて20㎝ほど切り落とす。
下の隅は、壁に合わせて切る。

専用の鋸もあるようだが、素人はある道具で済めばその方がいい。
普通の両刃鋸で切れた。

ただし少し勝手が違った。
木材よりも融通が利かない。

竹を切っているようだ。
割れ易くもある。

試しに電動丸鋸で切ってみた。
正確さを無視すれば切れる。

だが、おがくずより大きめの破片が飛ぶ。
鋸は、厳密には細かい刃で削っていく作業の連続で切れる。

電動丸鋸は、刃が当たる衝撃で砕いているようだ。
その分刃先が熱を持たない。

結局両刃鋸に戻ることにした。
その鋸も小さめの方がよい。

一度に削れる量が少ないからだろう。
その鋸も、引き初めは縦引きの方で押すようにして鋸道を作る。

少し溝が出来たところで縦引きにする。
この方が能率がよい。

切り落としてしまうところはまだ良いのだが、3枚目の写真のように角ができるところは困った。
最後の所で折れてしまうのだ。

残ったところはナイフで削る。
できた角も割れやすい。

それでも、ガラスよりはずっと扱いやすい。
ビスを通す穴もドリルで普通に開いた。

そのビスも、斜めに打つと割れが入る。
プラ板を、なだめすかしながらの作業だ。

よそからは「風除室がない方がかっこいい」との茶々も入る。
いつの時代も職人は「テヤンディ」の心意気が必要らしい。

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