2014年2月19日水曜日

宇宙史

ローマ史の続きを読むはずだったが、変わってしまった。
ジョン・グリビン著「時の誕生・宇宙の誕生」を読んだ。

これも面白く、一寸のつもりが最後まで読んでしまった。
ハップル宇宙望遠鏡のデーターや他の資料も使って、宇宙の始まりの時間を探る話だ。

宇宙についての研究の歴史から始まって、最後に現在(1990年頃)のところの結論が書かれている。
おなじみのガリレオとかニュートンとかの名前がでてくる。

だが、最後の章(つまり1990年)の主役は自分自身だ。
ジャーナリストが科学史を書いたのではなく、現在の研究者が書いた本だ。

さながら、静かに始まってガンガンガンと駆け足で終わる交響曲のようだった。
フォルッテシモではありながら、協和音のように調和がとれた喜びに満ちている。

160億才というのが私たちの宇宙の年齢なのだそうな。
それを納得するかどうかは、本をお読みになってお考え下さい。

ある意味、科学の最先端は宗教に似ている。
それを信じるかどうかは個人の判断になってくる。

懐疑主義者の私は、この本が前提にしているビッグバンという発想を信じてはいない。
とはいえ、私がこの本から学んだことは別のところにある。

膨張する宇宙に対するイメージだ。
爆発物がふくらんでゆくようなこととは違うらしい。

星々の間が広がってゆくので、宇宙という閉じたものが外の空間に向かって大きくなってゆくのではないという。
160億年より前には、時間も空間もなかったらしい。

宇宙が広がり続けているということは、あらゆる物の間の距離が広がるということらしい。
ということは、私の体もおおきくなっているということか。

それは少しうれしいイメージだ。

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